溺愛〜ラビリンス〜
「今の事も姫のせいじゃない…俺達が気を抜いていたせいです。そんなに責任感じないで下さい。良いですね?」
警護くん達は必死に柚の事を慰めている。仕方ないわね…私も協力するか…
「柚?今のは誰のせいでもないと思うよ?だから柚がそんな顔してなければ大した事にならないと思うよ?」
柚がそんな顔してたら心配して騒ぐ人が多いんだから大変な事になるでしょ…
「…柚、頑張らなくて良いのよ?私達をもっと頼って?」
「亜莉沙…ありがとう。」
柚が落ち着いたのを見計らって結城くんが声をかける。
「姫…そろそろお迎えが来ます。準備して下さい。早く行かないと総長が心配しますから。」
「そうね…もうお迎え来ちゃうわね…」
そう言って柚は鞄を取りに席に戻った。丁度その時入口から声がした。
「ユズ姫。迎え来たよ?」
声の主は健人さんだった。
「健人くん準備できてるよ?」
そう言って入口に向かう柚。私も後を着いて行った。
「健人さんご苦労様です。柚の事お願いします。」
声をかけ柚を渡した。