溺愛〜ラビリンス〜

「悪かった。」


素直に謝まって話題を変える。


「今日は何事もなくて良かったな?」


一瞬、体がビクッとなり上森の顔が歪んだ。


「…どうした?」


「…あの実は…何もなかった訳じゃないの…」


「どういう事だ?」


自分でも声が低くなるのが分かる。柚に何かあったのか?


「ッ、ごめんなさい。鷹宮が急に柚に接触してきて…防げなかったの…」


上森は焦った様子ですまなそうに話す。そんな上森を見ると、低い声を出し圧力をかけてしまったようで悪い事をしてしまったと感じる。俺は声のトーンを上げて聞く。


「ッ…柚は?大丈夫だったのか?」


「うん…取り乱したりとかにはならなかったし、顔は強張っていたけど何とか鷹宮に返事もしてた。」


「…そうか。」


「鷹宮も無理じいする事はなかったし、一見普通の会話だったよ…ただ…鷹宮が話しがしたいって…柚に言ってた。その後警護くん達が来て話しがしたいなら翔真さんに話し通せって凄んで、鷹宮が引き下がったんだけどね?」


「…そうか。同じクラスだ。100%接触させないように守るのは端から無理なんだ。気にするな?」




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