溺愛〜ラビリンス〜
「ユズ姫久々の学校で疲れなかった?」
するとユズ姫は笑顔で答えた。
「うん少し疲れたけど、亜莉沙や有希と会えて話しできて楽しかった。」
「そうか…良かった。」
話しをしている間に下駄箱まで来る。兎に角、何があったかは倉庫に着いてからだ。靴を履き替え、車の待つ校門へと急いだ。
「ユズ姫?門の所に車が待ってるから急ごう。」
「うん。」
校門で待っていた車に乗り込み倉庫へと向かった。
車内ではユズ姫は黙ったまま車窓をずっと見ていた。
倉庫に着くと、爽と凌が外に出て来てユズ姫の事を出迎えた。
「お帰りユズユズ!」
「ユズ姫お疲れ様。」
「ただいま。」
二人に笑顔で挨拶を返すユズ姫にホッとする。二人もホッとした顔をした。
「…ユズ姫部屋に行こうか?」
俺はユズ姫を二階へと促し凌に目で合図を送った。
合図に気づいた凌はユズ姫に声をかける。
「ユズ姫行こう。」
ユズ姫は凌と一緒に階段を上がって行く。
「どうした?」
ユズ姫が居なくなると爽が心配そうに聞いてきた。