溺愛〜ラビリンス〜
「…分かった。翔真、良いか?」
俺の説明を聞くと、渉は翔真の様子を伺う様に聞いた。
「あぁ…」
「それにしても爽やるね?」
渉がニヤリと笑った。
「まあ…アイツは仮にも親衛隊長だからな?」
俺もニヤリと笑って言った。アイツ今頃くしゃみしてるかもな?
「それと、警護達が鷹宮にユズと話したいなら翔真に話しを通せって言ったらしい。鷹宮が来るかもな?」
俺が報告を続けると、翔真は口角を微かに上げてフッと笑った。
まるで来るならいつでもかかって来い!とでも言うような表情だった。
「…まっ翔真だったらそうだよな?」
俺が言うと渉も同調する。
「そうだな?白王子が翔真の所に来る分には問題ないだろ?」
「翔真、アイツが来たらどう答えるつもりだ?柚ちゃんと話しさせるのか?それによっては、準備をしないといけないからな?」
渉が聞くと翔真は微かに笑いを含んだ顔で答える。
「フッ…アイツ次第だろ?それと柚の気持ち次第だな?だが…まだ今の柚には酷な気がする。」