溺愛〜ラビリンス〜
今日はユズユズには楽しいみんなでのお出かけだろうけど、警護する奴等にとっては思惑や緊張の入り交じった時間だ。
まぁ、同じクラスの奴等には必要な経験だから良い機会だけどな。
少しでも教室内での警護の質を上げる事ができれば、学校にユズユズがいる間の不安や心配は軽減される。
教室での警護はアイツ等にかかっているんだから、今日は実地でビシバシ鍛える。
アイツ等もそれは分かっていて、そのつもりで気合いを入れているようだ。
翔真達が乗った車に俺と健人で左右に付き、数台のバイクが随行して走った。更に後ろに数台のバイクが着いた。
凌は警戒をして先に特攻の小隊長達と走り、異常がないか確認していた。
車内を覗くとユズユズが楽しそうに車窓を眺め翔真に話しかけていた。
ユズユズがこんなに楽しそうにするなら、少し位仕事が増えてもま、いっかって思うよね?
翔真も多分そう思ってるんだろう、ユズユズに笑顔を見せている。
今日行く遊園地はS県にある。
最初この話しが出た時、県内の施設にした方が警護も幾らか楽かとみんな思っていたから県内の施設を想定した。
でも翔真が都築に話しをつけS県の施設に決めた。