溺愛〜ラビリンス〜

後から何でそこにしたのか翔真に聞いたら、ユズユズがそこに行きたいって前から言ってたらしい。

小さい頃、両親に翔真達が連れて行ってもらった事のある思い出の遊園地らしい…だから翔真も連れて行ってやりたかったようで態々都築に頼んだ訳だ。
まったく…ユズユズの事になると本当マメだよな? でもこんなにユズユズが喜ぶなら行きたがっていた所にして良かったな…



俺達は渋滞に巻き込まれる事なく目的地に着いた。県外と言っても実は県内の施設に行くのと同じか近い距離にあるので、ユズユズが疲れなくて良いという利点もあった。

駐車場に入り車やバイクを停める。車の中からユズユズが笑顔で出て来た。


「ユズ姫お疲れ様。乗り物酔いとか大丈夫だった?」


「凌くんお疲れ様。大丈夫だよ?景色見てたらアッと言う間だった。もうちょっと景色見てても大丈夫だったよ?」


ユズユズの返事にみんな笑顔になっている。


「そっか…ユズ姫、車で景色見るの好きなんだ?」


「うん…そう言う訳じゃないけど…普段は車乗ってても同じ景色だけじゃない?だから違う景色見るの楽しかったんだよね…」




< 312 / 671 >

この作品をシェア

pagetop