溺愛〜ラビリンス〜
「仲良いな…」
隣を歩く凌が言った。やっばり同じ事を思ってるんだな…
「そうだね。ラブラブオーラ出てるよね?」
俺が言うと凌がクスッと笑った。
「そうだな。普段の翔真からは考えられない光景だな?イヤ、他の女に対してはそうだが、ユズ姫には普段から甘いからそうでもないか?」
一人言をブツブツと言う。
園内に入って少し歩くとアトラクションが並び、ユズユズが翔真に乗りたいとせがんだ。
ユズユズが興味を持ったのはブランコ型の乗り物で、かなりスピードが出るようだ。
「危ないから観覧車とかメリーゴーランドにしような?」
翔真に言われ頬を膨らませるユズユズ。
「そんなの幼稚園の時、乗ったじゃない!私はジェットコースターとか絶叫系に乗りたいの!」
ユズユズが怒ると翔真がため息をつく。
「どれに乗りたいんだ?」
結局、翔真が折れる訳ね?みんなが苦笑いしながら二人の様子を見守る。