溺愛〜ラビリンス〜
翔真は乗るか迷っていたが結局乗らない事にした。
でもユズユズの事が心配過ぎて落ち着かない様子で、ユズユズがブランコに座っただけでもうオロオロしている。大丈夫か?翔真…
反対にユズユズはまだ動き出していないのに、ご機嫌で翔真に手を振っている。それを見て翔真は
「柚、ちゃんと掴まってろ!」
と心配して怒鳴る。おいおい…乗り物が動く前からそんなんで大丈夫かよ?
俺達の配置はユズユズの隣のブランコに俺、すぐ後ろに渉、下の奴等もユズユズの前や渉の隣等ユズユズの周辺に座っている。
「爽、分かってんだろうな?」
翔真の怒鳴り声が響く。
分かってるよ…ユズユズが安全かを注意していて、何かあったらユズユズにすぐに声をかけて制止すりゃ良いんだろ!まったく…
「分かってるよ!」
俺が返事をしていると背後から渉がユズユズに話しかける。
「柚ちゃん煩いのがいるから危ない事は絶対しないでね?柚ちゃんだって乗り物これが最後なんて嫌でしょ?」
「うん…渉くん分かった。翔兄ぃってどうしてあんなに心配症なんだろうね?ハァ…もっと乗り物乗りたいからちゃんと握ってる。」