溺愛〜ラビリンス〜
翔真を見るとホッとしたような顔をした後、額に手をあて脱力していた。
分かるよ…多分下の奴等も含め、みんな同じ気持ちだ…まあユズユズがこんなに喜んでいるんだから良いんだけどね?
「柚、大丈夫か?」
翔真が声をかけた。
「翔兄ィ!大丈夫だよ!楽しい。」
ユズユズの嬉しそうな声を聞いて肩の力が抜けた様で、やっと翔真は落ち着きを取り戻した。
ユズユズは乗り物が動いている間、ずっとキャーキャーと言いながら楽しそうにしていた。
グルグルと回るブランコの乗り物は、ユズユズを大喜びさせて次第に速度を落としていった。
完全に止まって係員が安全ベルトを外してくれて立ち上がると、ユズユズは一目散に翔真の所に駆けて行った。
俺達はそんな二人を見て幸せな気持ちになった。