溺愛〜ラビリンス〜
「柚ちゃん大丈夫だよ?柚ちゃんが翔真とキスして嫌じゃなかったんならそれで良いんだから…」
オロオロしている柚に渉がすかさずフォローを入れる。
「うん…渉くんありがとう。あの…別に嫌じゃなかったよ?」
柚が赤い顔をしながら答える。柚…別にそんな事答えなくて良いんだぞ…
でも柚の返事にみんながホッとして、そして俺達を暖かく見守ってくれているのが分かった。
「なら良かった。」
渉はホッとした顔でそう言うと俺の方を見た。
「ほっぺにチュウしてたと思ったら、その後もキスしてたとは…翔真は密室だと抑えられないみたいだから観覧車に乗せられないな?」
からかうような視線を向けて言った。
渉…お前フォローするのは柚だけなんだな?って言うか窓際で俺がほっぺにキスするのを見ていたんだな?
この分じゃ渉だけじゃねぇな…視線をずらせば爽と目が合う。爽は目が合うと厭らしい目つきをしている。
「翔真ってば遊園地で盛んないでよ…ギャハハハ…」
聞いているこっちが恥ずかしいバカ笑いをしやがった。