溺愛〜ラビリンス〜
みんな食べ始めると、すごい勢いでビックリ。特に爽くんはすごいスピードで食べてて喉に詰まらせないか心配になる。
「爽くん…そんなに慌てて食べて大丈夫?ゆっくり食べた方が良いよ…」
私が話しかけると、こちらを振り向いた爽くんの顔は、口いっぱいに頬張ってパンパンだった。その為、話しができずモグモグと口を動かしている。その顔があまりにもひどくて私はおかしくなってしまった。
「プッ!そ、爽くん…顔が…アハハ…ひっ、ひどいよ?」
私の言葉にみんなの視線が爽くんに集中したかと思うとみんなも笑いだす。
「ブッ、爽!お前、ひでぇ顔!ブハッハハハッ…」
「爽、うちのチームの品位を落とす様な事するなよ…クッ、クックッ…」
「ブハッ、アハハ…ハハハッ…まったくしょうがねぇ奴!」
健人くん、渉くん、凌くんが次々と笑い転げる。
「ハァ…爽、せっかくのユズの料理が台無しだろ…もっと味わって食え!」
翔兄ぃまで頬をひきつらせながら爽くんに注意をしている。
「ウッ!…ッグッ…」
みんなが爆笑していると、突然爽くんが苦しそうに呻いた。