溺愛〜ラビリンス〜

「ううん…いいよ。翔兄ぃに許可もらわないとだけど、頼んでみるね?」


「あぁ…俺も翔真と話しておく。」


「うん。」


「柚おはよう!」


背後から上森の声が聞こえ振り向く柚。


「おはよう亜莉沙!」


上森に嬉しそうに挨拶する柚…


「何二人で話し盛り上がってんの?」


「えっ?あのね…昨日翔兄ぃ達と遊園地行って来たの!それでねお土産買ってきたから渡してたの。あっ!勿論、亜莉沙と有希のもあるから教室行ったら渡すね?」


「ふーん…そうなの。ありがとう。それにしても暴走族がみんなで遊園地ねぇ…よくみんな行ったわね?」


俺と同じ事を思った上森がそのまま口にした。フッ…まぁ、普通思うよな。二人の会話を聞きながら笑いが込みあげる。


「えー、みんな楽しんでたよ?特に爽くん!一緒に沢山乗り物乗ったの!それでね、凌くんと健人くんと一緒にフリーフォール乗ったら、絶叫しちゃって凄かったの!あんな楽しい乗り物なのに、おろせーとか叫んで…どうしてかな?」


どうしてかなって…ぶっ…マジか…想像すると笑える。天下のブラックホークスの幹部にも怖いものがあったって事だな…




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