溺愛〜ラビリンス〜
秋津も鈴原も普段は冷静沈着だからそのギャップで笑えるな。それにしても…あんな楽しい乗り物って…柚の奴、相当遊園地ではしゃいで沢山乗り物に乗ったな。まったく…
翔真がついているから本当に危険な事はさせねぇだろうが、こういうお転婆な所が昔からあるから目が放せないんだ。
上森をチラッと見ると同じ事を思っているのが分かる表情をしている。
「柚…相当楽しんだのね?」
上森がやれやれというような表情をして柚に言うと、柚は満面の笑みを浮かべて返事をする。
「うん!とっても楽しかった。」
「付き添った人達にご苦労様って言いたいわ…」
「何で?みんなだって喜んでたよ?翔兄ぃもまた来ようなって言ってたし…」
翔真は遊園地に喜んでんじゃなくて、柚の喜ぶ顔を見るのが嬉しくてそう言ったのは誰が見ても明らかだ。柚だけは分かってないみたいだが…
「また行くの…ブラックホークスの人達も大変ね…」
上森は思っている事をズバズバ言うが、柚は気にする様子もなくスルーしている。
「柚、ケガしなかっただろうな?」
そんな事よりもさっきから、柚の話しを聞いているうちに心配になって聞く。