溺愛〜ラビリンス〜
「渉、おばさんに連絡した。準備して待ってるから病院決まったらすぐ連絡くれって。」
「あぁ……今、凌がメンバーの家がここから近い病院か確認している。もしそうならそこに運んでもらおう。」
「「分かった。」」
「渉、やっぱり間違いない。特攻隊の竹内の家だ。」
戻ってきた凌の報告を聞くと、健人が立ち上がった。
「分かった。俺が竹内に連絡する。」
「頼む。」
健人は足早に駆けて行った。
遠くの方から救急車のサイレンが聞こえるが、到着までにはまだかかりそうだ。
「凌、俺は救急車が来たら翔真に付き添って行く。健人も連れて行くから、後の事はお前と爽に任せる。」
「分かった。」
「頼んだぞ?」
「「あぁ…」」
「爽、親衛隊何人か呼べ。渉達のバイクを持ってかなきゃならないからな?」
凌が爽に指示を出す。
「分かった。」
爽はまた連絡をする為に駆け出して行った。