溺愛〜ラビリンス〜
俺はそう言うとユズユズに電話をかけた。
コールはするけどいくら鳴らしてもユズユズは出ない。
「凌やっぱ出ない。」
「そうか…おばさんが連絡とって病院に向かってる可能性もあるな…取り合えず、後は病院に行ってからだな。」
「分かった…」
バイクが近づいて来た。エンジンが大きくなりヘッドライトの光が俺達を照らし出す。
三台のバイクが俺達の傍で停止する。
「すみませんお待たせしました。」
バイクに各々二人乗りで来た親衛隊の奴等はバイクから下りて声をかけてくる。
「お疲れー」
俺が声をかけると凌も
「お疲れ。悪かったな…」
と下の奴等を労った。
「いいえとんでもないです!」
下の奴等が恐縮している。そんな中、凌は話しを進める。早く病院に向かいたいんだろう。
「早速で悪いけど、翔真達のバイクを倉庫まで乗ってってくれ。」
「はい…分かりました。」
「俺達はこのまま翔真の病院に向かうから頼んだぞ?」
「はい!隊長、任せてください!」