溺愛〜ラビリンス〜

「笠原、島谷の居場所を調べろ。分かったらすぐ知らせてくれ。」


『はい分かりました。』


用件を済ませ電話を切った。

工藤がダメならもう一人の側近に当たるしかない…絶対ユズユズの行方を聞き出してやる。俺は気合いを入れてバイクを置いてある駐輪場へと向かった。




「爽。」


バイクの傍には健人が待っていた。


「渉から指示が出たのか?」


「あぁ…具体的に指示はなかった。爽と相談して動くように言われた。」


「そっか…今、島谷に渡りをつける為に動いてる。工藤はのらりくらりしやがって、全く聞き出せなかったから…島谷を取っ捕まえて吐かせる。」


「チッ…工藤の馬鹿が。爽、島谷の居場所分かったら俺に行かせてくれ。」


「…ハァ……分かった。工藤はお前には鬼門だもんな。仕方ない譲ってやる。今笠原達に調べさせているから、連絡がきたらすぐ動けるようにしとけ。」





< 501 / 671 >

この作品をシェア

pagetop