溺愛〜ラビリンス〜
「フフッ、じゃあちゃんとお部屋に飾ってね?」


当たり前だろう……柚とお揃いの置物ならいつも見ていられる場所に置いて毎日見ていたいと思った。


「あぁ…飾る。」


「約束だよ?」


「あぁ……」


お土産を買った後、二人で駐車場に戻った。


「お帰りなさい。」


俺達の姿に気がつくと森が出迎えた。

柚が森に待たせた事を謝っていると、龍也が現れ話し出す。俺は適当な所で話しを切った。


「柚行くぞ?」


「うん。」


柚と車に乗ると、森や龍也も車に乗り込む。


「森頼む。」


「はい。」


声をかけ森が出発する。森にはあらかじめ今日の予定やコースは伝えてある。
車は水族館を後にして、水族館からそんなに遠くない場所にある見晴らし丘を目指した。




目的地に着くと、柚は訝しげに俺を見た。


「ゆうくん?」


小さな駐車場は丘を散策する奴為のもので、歩きながら話しをするつもりでここに来た。


「柚、ちょっと下りて話しをしないか?」


柚は俺の気持ちを理解したようで頷いてくれた。





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