溺愛〜ラビリンス〜

パークホテルに到着する直前で最後の確認をする。


「柚……最後の確認だ。良いのか?俺の事なんて考えずに、自分の気持ちだけを大事にしたって俺はお前の事を恨んだりしないぞ?」


そんな俺に優しい柚は、俺が幸せな人生を歩んで行く為、俺をこれ以上傷つけたくないと言った。




車がホテルに到着して、柚と二人中に入って行く。最上階の部屋をとり、ボーイに案内され部屋に入って二人きりになると、柚は不安そうな顔をしていた。


「ゆうくん……」


柚が小さい声で俺を呼んだ。


「柚……」


ここまで来て気持ちが変わったのか?
柚の次に発する言葉に不安になる。小さい声で柚の名前を呼び、ギュッと強く抱き締めた。


「ハァ……」


余裕がねぇ…腕の力を緩めると、柚が顔を上げ視線が合う。


「柚……」


その瞳には俺が不安に駆られていた拒絶は見えなかった。柚の名前を呼び唇を奪った。
だんだんと激しくなるキスに、柚の甘い声が漏れてくる。


「フッ……ハァ…ン……」


体の力が抜けた柚を支えると、唇を離し抱き上げてベッドへと向かった。





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