溺愛〜ラビリンス〜

凌が俺が居なくなった後の事を説明してくれるが、その場に居た凌達が訳が分からないんだから、俺には悠斗がどう言う意味で言ったのかなんて全く分からなかったが、悠斗が柚ちゃんの事で冗談や嘘を言うとも思えない。


「悠斗が本心からそう言ったのか、その場に居なかったから分からないけど…ただ…今は悠斗の言った事よりも、翔真が早く目覚める事を第一に、看病するおばさんや柚ちゃんをフォローする事を優先していこう。」


悠斗の事が気になったがそこは蓋をして、今一番重要な事だけにみんなで優先する事を告げた。


「そうだな…」


凌の返事に健人と爽も頷いた。


「「あぁ」」


「じゃあ、取り合えず帰るぞ?。もうすぐ夜明けになるけど、一眠りしてからもう一度ここに来よう。」


俺の言葉にみんな頷き外へと出ると、真夜中の雰囲気から夜明けの気配が微かに感じられる空気が漂っていた。


「ンー!」


「ハァ…」


爽が立ち止まり伸びをすると、健人も深呼吸をする。

俺達はバイクを停めてある駐輪場へと無言で向かった。





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