溺愛〜ラビリンス〜

「…仕方ないですね。その代わり無理はしないで下さい。それと…特別に許可するんですから、病院の指示には従って下さい。」


看護師さんはそう言うと笑顔で私達を見る。。


「こんなに家族に思われているんだから、絶対翔真くんは目を覚ましますよ。でも、ICUにいる間は余りする事はありませんよ?ただこうやって見守ってあげる事しか…」


「…はい。」


「まあ、すぐに一般の病室に移れると思いますから、それまでは我慢して下さいね?」


「はい…分かりました。今は見守ります。」


「じゃあ、私は戻ります。日中の時間帯には中に入って翔真くんに面会できますから、それまで少し休んで下さい。」


「ありがとうございます。」


私達が頭を下げお礼を言うと、看護師さんはICUの中へと消えて行った。


「柚、少し休もっか?」


「うん。」


私とお母さんはベンチに横たわって目を閉じた。 今まで疲れなんか全然感じなかったのに、横になった途端一気に疲れを感じ、眠気が襲ってくる。


「アフッ」


欠伸をしてそのまま深い眠りに入って行った。




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