溺愛〜ラビリンス〜
「翔真…分かった。悠斗に連絡をとってみる。少し待ってくれ。」
渉は俺の切羽詰まった言葉にこれ以上言っても無理だと諦めたみたいだった。
「あぁ…頼んだ。」
用件を済ませ通話を終えた。
できればアイツには完治した状態で会いたかったが、これ以上待てそうにない。俺は目覚めてから焦っていた。悠斗との対峙を前に俺は昂る気持ちを押さえられずにいた。
これから先に待ち受ける事態を俺はまだ楽観視していたのかもしれない。