溺愛〜ラビリンス〜
「良いわよ。でも一人でどこか行かないでよ?悠斗くんと一緒にいるのよ?」
柚にそう言った後、俺に向かって
「柚姫の事お願いね。」
と言った。
俺は任せてもらった事に感謝した。
二人で外へと向かう。。
廊下を歩いていると、つまづきそうになった柚が悲鳴を上げた。次の瞬間俺は腕を伸ばし柚を支えた。
「柚、大丈夫か?」
声をかけるとホッとした表情でありがとうと言う柚。俺を見上げる表情が可愛くて、照れて目を反らしてしまった。
「ほら」
手を差し出すと意味が分からず首を傾げる柚に
「またこけると大変だから手を繋げば安全だろ?」
説明して手を繋いで庭へと出た。
外は天気が良く手入れされた庭園を黙ったまま歩いた。
大分歩いた所で、柚が疲れたのではと思って、休む事にする。
二人で近くにある東屋に向かう。
東屋は庭園がよく見渡せる場所で庭園の景色に感動した様子の柚の顔を見つめた。俺には庭園より柚の方がきれいに見えた。
今日の柚はブルーの大人っぽいドレスで、髪もドレスに合わせアップにしていてとてもきれいだ。