溺愛〜ラビリンス〜
三浦 翔真 side
今日は母さんと柚が悠斗の家のパーティーに行った。
悠斗の家のイベントの時だけは柚が目の届かない状態になる。
俺がイベント事に参加しなくなったのは小学校6年の時。慎志さんとツルむ様になり柚との時間が減ってしまった頃の事だ。
悠斗と公園で遊んでいた柚が上級生に絡まれた悠斗の巻き添えをくって怪我をした。
夕方家に帰って初めて知った時俺は自分を責めた。俺が一緒に居なかったからだ。どうしても柚の顔が見たくて、母さんに頼み病院へ連れて行ってもらった。
病室に入ると怪我をして眠っている柚。キレイな顔に傷ができていた。それを見た瞬間、頭に血が登った。柚を傷付けた奴は許せない。
俺は病院を後にして悠斗の家に向かった。
玄関先に出て来た悠斗は柚以上に怪我をしてボロボロだった。でもそんな事関係ない。何で柚を守れなかったんだ?
俺は悠斗に怒りをぶつけた。悠斗は抵抗も反撃もしないで俺に殴られていた。そして悠斗から無理やり上級生の名前を聞き出した。
「柚を守れないなら近づくな!お前は柚の傍にいる資格はない!」
最後にそれだけ言って悠斗の家を後にした。