続·地味子の仮面を外す時
Lesson4:まさかの裏切り
「大丈夫っ?杏ちゃん...?」

芽野がトテテッと駆け寄ってきて、あたくしを抱き上げた。

「だ、大丈夫ですわ...、なんなんですの芽野?あたくしは貴女をいじめたのに...なんで助けられるんですの?」


あたくしは純粋に、そう聞いた。

それは率直な疑問だった。すると芽野は、優しく微笑んでこう言った。


「あたしさ、蜜堕財閥を潰した時、カッとなっていて...ごめんなさい。杏ちゃんの人生を台無しにしてしまった...。」

芽野...。

「けれども、こうして杏ちゃんと逢えて、あたし嬉しい!ね?」


芽野はそういうと、あたくしに抱きついてきた。

「...ごめんね、杏ちゃん...」

「芽野...あたくしこそ、ごめんなさい」

あたくしもまた、芽野を抱き返す。

...すると芽野がクスクスと笑いだした。


そして。

ゆっくりと顔をあげると、邪悪な笑みを浮かべてこういったんざますの。

「なぁんてね♥」

次の瞬間、あたくしのお腹に、えぐられるような痛みが走りましたわ。

芽野があたくしのお腹を蹴ったんですの。

「うぐっ!」
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