2人のれおくん。

郊外学習はハプニングだらけ

こんにちは。北山美結です。

今私たちは郊外学習で山登り中です。

郊外学習については1週間前に
戻ります。



1週間前...




「美結ー、郊外学習のメンバーどうする?」

ぼーっとしていた私に由奈が
訪ねてくる。

「ん?なんで?」

「先生の話聞いてた...?」

さっきの授業、私は後ろの席でチビのため
よく黒板に書いてあることが見えずに
諦めて寝てしまっていた。


まぁ、最初の方の先生の話は
きーてましたよ!?

「あー...もちろん聞いてましたよ!」

「じゃあなに?」

由奈が笑顔で訪ねてくるが、
その笑顔は私には怖く見えて仕方ない。

「.......もーしわけございません、」

はぁー、とため息をつき
呆れた顔で由奈は
私の前の人の席に座る。


「もー、先生が郊外学習のメンバーは
自由にするから今日中に決めといてねって」



あー...なんかそんなこと言ってたよーな、
いってなかったよーな、


「じゃあメンバーどーする?」

もちろん私と由奈はセット。
班は男女2人ずつなので
あとは男子が2人だ。

「あっ...あのね!
私一緒に行ってみたい人がいるの、」

「んー?だれだれ?」

手で顔を隠すようにして
由奈が言う。

「あの...てられおくんとおおれおくん...」


あー、だぶるれお達ですか、
私は別にだれでもよかったので
それに了承。

「いーよ 由奈があの2人がいーなら」

「ほんと!?美結ありがとう!」

きらきらとした目で
ほんとかわいい、(笑)

「いぇいぇ でもまず頼みに行かないと」

あの2人は一応人気者。
私達が頼まなくてもすぐに
他の班にとられてしまう。

由奈のためだ!
私が一肌脱ごう(笑)

「そーだね...」

「善は急げ!早速頼みにいこ!」

「うん!」





とゆーわけで、あたしの班は
だぶるれお達です。

頼む前からあの2人の周りには
人だかりができていて

2人のところへ行くのは
なかなかハードだったけど、
だぶるれおのファン達に押し潰されながらも
なんとか頼むことに成功。


なんか周りから
白い目でみられてる気がして
いやがらせされそーで怖いんだけど...
まぁ大丈夫だよね。


同じ班になれたから
由奈の機嫌も最高。


いまは、おおれおと喋ってる。

いーなぁー、楽しそうで、


ずるっ!


「きゃあ!」


前に石があったのに気づかず
こけてしまった。


あー、やばい、ぼーっとしすぎた。


みんな先々歩いてる、
あたしも早く行かないと。

立ち上がろうと
足に力をいれてみるが

「...っ いった、」


やばい足ひねった。

登っていたのは坂道だったので
こけた瞬間に後ろに転げ落ちるのを
足で止めようとしたため
その時にひねってしまった。


痛い、動けないこともないけど
足にかなり痛みが走る。


ぼーっとしていたため
歩くのが遅く
いつの間にか最後尾にいたため
振り向いても誰もいない。


どーしよ。
ひとりぼっちになっちゃった、

あたし1人って得意じゃないんだけど、
なんか泣きそう、


「だれかぁ...」


助けて、









「おーーーい!」



この声!てられおの声だ!



上を見上げると
てられおがダッシュで駆け下りてくる。



「はぁっ...はぁっ...」

「北山さん大丈夫?ってええええ?!」

「どした?!なんで泣いてんの?!」


目の前でわたわたして
心配そうに顔を覗き込んでくる。


私、なんで泣いてんだろ
てられおが来て安心したからかな、


てられおが来た瞬間
ものすごく安心して嬉しかった。


「ううん、大丈夫、ありがとう来てくれて」

「あったりまえじゃん!
班のメンバーだぜ!」

「助けに来るの当たり前じゃん!」


いまのセリフ俺かっこよくね!?と
ドヤ顔でゆうてられおが面白くて
自然と笑ってしまう。


「足痛いのか?」

「うん...ちょっとね、」

「じゃあ!俺の背中に乗れよ!
おんぶしてやる!」

「えええ?!むりむりむり!」


無理無理!
だって体密着しちゃうじゃん!
しかも私、チビの割に
なかなか重いし、、

てられおファンに呪われちゃうよ、

なんて考えていたら


「いーから乗れって!」



ぐいっ!


てられおの顔が私の顔とすごく近づいて
顔の体温が一瞬で上がったのがわかる。



ちかい!すごい近い!



「なに北山恥ずかしいの?笑」

「あっ...あったりまえじゃん!」

イケメンにこんなのされて
恥ずかしくないとか言う人いないし!



ひょいっ


てられおは私の足を持ち
軽々上げる。


「きゃぁー!だめだめ!おろしてーー!」

「あたし重いからー!」

「なんで?全然軽いよ」

「てか危ないから手放すな!」

「重さなんて気にすんなって」


すぐそばにてられおの背中がある。
走って来てくれからすこし汗ばんでいて
てられおの香りがしてなんだか安心する。


でもでも、
ほんとに近い。やばい、ゆでだこになりそう。



「なぁー北山」


いきなり後ろを向くてられお。
また顔が近くなって体温が上がる。


「はっ...はいっ!」

「俺、北山のこと美結って呼んでいい?」


いきなりなにをいいだすかぁー!

ほんとに私てられおファンに
いやがらせされないかな、


「なんでいきなり?」

「だめか?」


うっ...そんなつぶらなきらきらとした
瞳でみられたら、断れないよー、



「だめじゃないけど、」

「じゃあ決まりだな!」


いたずらっ子のような笑顔で笑いかけられて
少しドキッとしてしまった。


「これからもよろしくな!美結!」

ぱっ、と素っ気なく前を向かれたから
返事にこまる。

ふとてられおの耳を見ると
真っ赤に染まっている。

どーしたのかな。

「うん、ってあれ?ちょっと寺岡くん
耳赤くない?」


ばっ!とこっちを向き
また顔が近くなってしまう。

もうこれ何回目!?

しかしそんな事を気にしてるのは
もう私だけで、
てられおは気にしてなさそーだ。


「はっ?!赤くねーし!」


なんていってますけど貴方。
ものすごい真っ赤ですよ、


「あと俺のことも怜桜でいーから、」

後ろを向いて小さな声で言われた。


いきなり名前呼びに進展して
少し驚きを覚えている。

「うん、わかった」

後ろで見えないだろうけど
私はてられおの背中に笑顔で言った。


こんな事がありつつ
先が少し思いやられるが、
郊外学習はハプニングスタートをきりました。
< 4 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop