2人のれおくん。
「美結ー、どこいってたの?
いないから心配しちゃった」

心配そうに由奈が言う。

そりゃ、みんなに置いてかれてましたからね、


あの後、怜桜が
保健の先生の所に連れて言ってくれて
テーピングをしてもらい
今では普通に歩けるようになった。


でも、
由奈にさっき会った事言っていいのかな?と
なぜかそう思う。


あれなんでそう思うんだろ、


でもいちいち言う必要は無いかな。
こんな事ゆわれても反応に
困っちゃうだろうしね(笑)



「ごめんごめん!
ちょっといろいろあってね、」

「でもきーてー!歩いてる途中おおれおくんと喋って仲良くなっちゃった!」

にこにことした笑顔の由奈。


由奈は楽しそーだなぁー、
羨ましい。

もう私は足ひねって
気分も落ちてるのに、(笑)

「おぉー!よかったじゃん!」

「うん!美結が一緒の班にしてくれたおかげ!
ほんとありがとう!」

手を握って笑顔ゆう。


由奈ほんとに嬉しそう。

役に立ててよかった。



「はーい!みんな集まってー!
カレー作り始めるわよー。」

奥の方の調理場で先生が収集をかけている。



「先生よんでる。由奈いこっ!」

「うん!」





私達のお昼ご飯は班で作るカレー。


私と由奈は調理係。
だぶるれおはカレーを煮詰めるに使う
火をつくる係。




しかし...



私は料理が得意ではない。

苦手教科は?といわれるとすぐ
技術家庭といえるぐらいだ。

そんな私がじゃがいもの
皮むきに挑戦。


「美結...そのちっちゃいかたまりは何?」


ちらっと、由奈の手元を見ると
するするとじゃがいもの皮むきを向きながら
話しかけている。

ほんと由奈はプロかっ!って思うぐらい
手際が良すぎ。

それに比べて私は...

じーっと見れば見るほど
下手だと思う。



「えっと、もともと
じゃがいもだったものです、」


「カレーにいれるんだよ?
もっと大きく皮むかないと溶けちゃうでしょ!」


「ごめんなさーい...」



ほんとお母さんと子供の会話みたい。



「おーい火ついたぞー!」

報告しにきた怜桜。

「れ..怜桜!」

さっきのことを思い出し、びっくりして
振り向いた反動で
慌てて手元のじゃがいもを隠してしまう。


ふと、
由奈の方をみると綺麗にむかれた
じゃがいも達。


後ろを向くと自分のじゃがいも。

見比べると本当に恥ずかしくなる。


しかし、

「美結いまなにかくした?みせろよー!」

怜桜は私が隠した瞬間を見てしまっていた。


やだっ...こんなの見せられない!


「なんにも隠して無いよ!」

「うそつけってー。」


必死で抵抗するもさすが男子。
あっとゆうまに奪われてしまった。


「これなに?」


本当に恥ずかしい...


「てられおくん、これは美結が皮むいたじゃがいもだったものです」


由奈がいらない解説を入れて
怜桜に知られてしまった。


呆れたよーな顔でれおがたずねる。


「...美結って料理へた?笑」


そう言われる悔しい。
けど、確かにそうだ。


なので、
私はもう堂々と言うしかなかった。


「そっ、そーですよ!へたですよ!」


怜桜がいたずらっ子のような
笑顔になる。


「うっわ開き直った笑」


本当のことを言われたため
怒ったよーな反応をしてしまう。


「難しいんだからね!」


そんな反応にも怜桜は
笑顔で笑いかけてくる。


「はいはい。怒んないよー(笑)」


そこまでゆわれたら私も
だまっていられない。


そこで私の悪知恵発動。

怜桜にもやらせて
できなかったら思いっきり
笑ってやろうじゃないか!


そんなことで、
怜桜に包丁とじゃがいもを差し出す。


「そんなにゆーなら怜桜もやってみなさい!」


ふふん。怜桜もこう言われたら
なにも言えないはず。


勝った(笑)


しかし怜桜は、

「いやー、おれがやっちゃうと
うますぎて美結泣いちゃうからいーわ!」


わけわかんない回答。
泣くわけないだろっ!


「泣かないしー!」


にやにやとこっちを向きながら笑う怜桜


「ほんとにー?」


「ほんとだし!」


そーゆうと怜桜は
私の手から包丁達を受け取り、


「じゃーやってやんよ!
泣いてもしらねーぞ?(笑)」


「やれるものならやってみなさい!」



怜桜が皮むきに挑戦している間、
ふと考えると、さっきまであんなに気分が落ちてたのに今では笑えている。


もしかして怜桜、
元気ないの気づいてくれたのかな?


それはないか。
思い込み激しすぎだな。



その時、今の光景を見ていた由奈が
遠慮しがちな声で言いづらそうに言う。

「な...なんかさ!美結とてられおくんなかいーね?」


怜桜は皮むきの手を止め
きょとんとした顔で、


「そーか?美結面白いからからかいたくなるんだよね笑」

「面白くないから!」

すかさずツッコミ。


「そーゆー反応が面白い笑」


こっちをじっと見て笑いかけてくるので
逆に私が恥ずかしくなる。


「もー!怜桜のばかー!」


恥ずかしいと思ってるのが
バレそうなので怒ったよーな反応。


「へぇー、そっ..そーなんだ笑」

「うん笑」

「そーじゃないー!」



「よし。皮むき完成!」


怜桜の手をみると...


へたぁー!
私のと全然かわんない。
むしろそっちの方が小さいんじゃないの?


「怜桜の方が下手じゃん!
私のじゃがいもの方が大きいよ!」


私はさっきの
やり返しをと思い、
思いっきり笑う。


「いや、美結のより1.05倍デカイ!」


そんなのどこでわかんの!
怜桜の方が絶対ちっちゃい!



「あのさ、火ついてるんだけど、」

すっと、私達の輪に入ってきた
おおれお。

むすっとした顔をしていて
待たせていたのがわかる。


「あっ、ごめん。おおれお」


おおれおの前で手を合わせ謝る。


「もー美結が喋ってるからー」


「由奈も喋ってたでしょ!」


私だけのせいにしないでよー!


「もー喋ってないで早くしよーぜー」


「話を聞けーい!」



2人ともひどい...
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