ツンデレ社長の甘い求愛
「お言葉ですが社長、私は昔から健康だけが取り柄だったので、お気遣いは無用です」
「なに?」
「それと! ……私が今日、社長の目に普段と違うように見えたのは、社長のせいですよ」
意味が分からないと言いたそうに片眉を上げる社長を目の当たりにすると、どうしても口角が上がってしまった。
「だって以前社長がおっしゃったではないですか。私はひとりで抱え込みすぎだと。なんでも自分でやりすぎると。……社長が言ってくれたから自分の欠点に気づき、変われるチャンスを頂いたんです。その成果が今日の私です」
伝えると社長は珍しく目を丸くさせた。
その姿が可笑しくて我慢できず、笑ってしまった。
「社長が注意していたのは開発部とデザイン部であって、我が企画部ではありませんでした。なので口出ししなかったまでです」
上目遣いで言えば、社長は顔を下に向けた後「フッ」と笑った。
「なるほどな、忠実に俺のアドバイスを聞き入れたわけだ。……なんだ、馬場も可愛いところがあるじゃないか」
「なっ……!」
〝可愛い〟だと!?
社長の口から飛び出たものとは思えない単語に動揺してしまうと、社長は顔を上げ私を見つめてきた。
「なに?」
「それと! ……私が今日、社長の目に普段と違うように見えたのは、社長のせいですよ」
意味が分からないと言いたそうに片眉を上げる社長を目の当たりにすると、どうしても口角が上がってしまった。
「だって以前社長がおっしゃったではないですか。私はひとりで抱え込みすぎだと。なんでも自分でやりすぎると。……社長が言ってくれたから自分の欠点に気づき、変われるチャンスを頂いたんです。その成果が今日の私です」
伝えると社長は珍しく目を丸くさせた。
その姿が可笑しくて我慢できず、笑ってしまった。
「社長が注意していたのは開発部とデザイン部であって、我が企画部ではありませんでした。なので口出ししなかったまでです」
上目遣いで言えば、社長は顔を下に向けた後「フッ」と笑った。
「なるほどな、忠実に俺のアドバイスを聞き入れたわけだ。……なんだ、馬場も可愛いところがあるじゃないか」
「なっ……!」
〝可愛い〟だと!?
社長の口から飛び出たものとは思えない単語に動揺してしまうと、社長は顔を上げ私を見つめてきた。