ツンデレ社長の甘い求愛
世間話をするように軽く言われ、面食らってしまった。
常識に考えてそう聞かれて迷いなく「はい、行きます」とでも言うと思っているのだろうか。
見た目は真面目そうな人だけれど、どう見ても怪しい。
そもそも名乗りもしないで、一緒に来て下さいなんて常識的に考えてあり得ないでしょ。
あくまで警戒心を抱いていない体でさり気なく一歩後退りした。
「申し訳ありませんが、この後用事がありますので……」
少しずつ距離を取りながら話していたけれど、背後に人がいて肩がぶつかってしまった。
「あ、すみませ……」
「どうぞこちらへ」
すぐに振り返り謝ったものの、途中で言葉が途切れてしまった。
それもそのはず。ぶつかった相手にがっちり肩を掴まれてしまったのだから。
どうやら男性のお仲間らしく、他にあとふたり。計三人に囲まれてしまっては逃げ場がない。
いつの間にか男性は私に歩み寄ってきていて、変わらずのニコニコ顔で言った。
「ご安心ください。お会いしたい方は馬場様もご存知の方ですから」
私も知っている人……? ならどうしてわざわざ本人が会いに来ないのだろうか。
疑問に思ったけれど、ここで口を挟むことを許さないと男性の笑顔が物語っているように見える。
常識に考えてそう聞かれて迷いなく「はい、行きます」とでも言うと思っているのだろうか。
見た目は真面目そうな人だけれど、どう見ても怪しい。
そもそも名乗りもしないで、一緒に来て下さいなんて常識的に考えてあり得ないでしょ。
あくまで警戒心を抱いていない体でさり気なく一歩後退りした。
「申し訳ありませんが、この後用事がありますので……」
少しずつ距離を取りながら話していたけれど、背後に人がいて肩がぶつかってしまった。
「あ、すみませ……」
「どうぞこちらへ」
すぐに振り返り謝ったものの、途中で言葉が途切れてしまった。
それもそのはず。ぶつかった相手にがっちり肩を掴まれてしまったのだから。
どうやら男性のお仲間らしく、他にあとふたり。計三人に囲まれてしまっては逃げ場がない。
いつの間にか男性は私に歩み寄ってきていて、変わらずのニコニコ顔で言った。
「ご安心ください。お会いしたい方は馬場様もご存知の方ですから」
私も知っている人……? ならどうしてわざわざ本人が会いに来ないのだろうか。
疑問に思ったけれど、ここで口を挟むことを許さないと男性の笑顔が物語っているように見える。