ツンデレ社長の甘い求愛
「ご友人や同僚の方とストーカーかもしれない、とお話されておりましたので、会長にご報告し、本日このような機会を設けさせていただきました」
「そうだったんですか」
ストーカーじゃないと分かってホッとしたような、なんとも言えぬ複雑な気持ち。
それを感じ取られてしまったのか、会長は申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「すまんかったな、コソコソと調べてしまって。でもおかげで誰にも文句を言わせない情報を得らせていただいた。……馬場さんの伯母に当たる女性は、あの有名な通販サイトなどを経営する社長さんだと知ってね。そんな彼女を伯母に持つ姪っ子さんなら、役員たちも文句は言えんだろう」
「それに社内での馬場様の仕事ぶりも周知かと思われますので」
さり気なくアシストした浅野さんに、会長はご満悦なご様子。
本当にどうしよう、これ。
どうして視察に同行しただけで、会長はここまで私のことを社長の恋人だと信じて疑わないのだろうか。
このまま黙っていては、話が勝手に進んでしまいそうで口を挟んだ。
「あの、すみません。大変申し訳ないのですが、本当に私は社長とお付き合いをさせていただいておりません。もちろん社長のことは上司として尊敬しておりますが、決して恋愛感情を抱いているわけではないんです」
きっぱりと否定すると、さすがの会長も面食らい、堪らず浅野さんを見た。
そして少し焦った様子で聞いてきた。
「そうだったんですか」
ストーカーじゃないと分かってホッとしたような、なんとも言えぬ複雑な気持ち。
それを感じ取られてしまったのか、会長は申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「すまんかったな、コソコソと調べてしまって。でもおかげで誰にも文句を言わせない情報を得らせていただいた。……馬場さんの伯母に当たる女性は、あの有名な通販サイトなどを経営する社長さんだと知ってね。そんな彼女を伯母に持つ姪っ子さんなら、役員たちも文句は言えんだろう」
「それに社内での馬場様の仕事ぶりも周知かと思われますので」
さり気なくアシストした浅野さんに、会長はご満悦なご様子。
本当にどうしよう、これ。
どうして視察に同行しただけで、会長はここまで私のことを社長の恋人だと信じて疑わないのだろうか。
このまま黙っていては、話が勝手に進んでしまいそうで口を挟んだ。
「あの、すみません。大変申し訳ないのですが、本当に私は社長とお付き合いをさせていただいておりません。もちろん社長のことは上司として尊敬しておりますが、決して恋愛感情を抱いているわけではないんです」
きっぱりと否定すると、さすがの会長も面食らい、堪らず浅野さんを見た。
そして少し焦った様子で聞いてきた。