ツンデレ社長の甘い求愛
けれどそう思えば思うほど、複雑な気持ちに悩まされていた。
私が好きになったのは山本さんなはず。決して社長を好きになったわけではない。
それなのに失恋したなんて――。
いや、同一人物だったら当たり前な話だけれど、いまだに半信半疑だし。
例え社長に大切な存在がいなかったとしても、社長と山本さんを同一人物だと受け入れ、好きになれるか? って聞かれたら返答に困ってしまうし。
どうしても社長と山本さんが結びつかない。
だってまずなにより、ふたりの纏っている空気が違うし! ……でも、な。
社長は意外と優しい一面を持ち合わせている。
優しさを表に出すのが下手なだけで、誰よりも社員のことを想っていると思うもの。
私のダメなところを注意してくれて、優しい言葉を掛けてくれて。
金曜日だって誉めてくれて――。
社長とのやり取りを思い出すと、なぜか胸がトクンと鳴ってしまう。
もしかしたら社長が山本さんなのかもしれない、と思うと余計に。
いつの間にかパソコンキーを打つ手が止まっていることに気づき、慌てて気持ちを入れ替え、仕事に取り組ん
だ。
「やばい、時間なくなっちゃう」
あれから集中して仕事に取り組めたけれど、気づけば昼休みの三分の一が終わっていた。
急いで財布片手にコンビニに駆け込み、サンドイッチと珈琲を購入しオフィスへと戻っていく。
私が好きになったのは山本さんなはず。決して社長を好きになったわけではない。
それなのに失恋したなんて――。
いや、同一人物だったら当たり前な話だけれど、いまだに半信半疑だし。
例え社長に大切な存在がいなかったとしても、社長と山本さんを同一人物だと受け入れ、好きになれるか? って聞かれたら返答に困ってしまうし。
どうしても社長と山本さんが結びつかない。
だってまずなにより、ふたりの纏っている空気が違うし! ……でも、な。
社長は意外と優しい一面を持ち合わせている。
優しさを表に出すのが下手なだけで、誰よりも社員のことを想っていると思うもの。
私のダメなところを注意してくれて、優しい言葉を掛けてくれて。
金曜日だって誉めてくれて――。
社長とのやり取りを思い出すと、なぜか胸がトクンと鳴ってしまう。
もしかしたら社長が山本さんなのかもしれない、と思うと余計に。
いつの間にかパソコンキーを打つ手が止まっていることに気づき、慌てて気持ちを入れ替え、仕事に取り組ん
だ。
「やばい、時間なくなっちゃう」
あれから集中して仕事に取り組めたけれど、気づけば昼休みの三分の一が終わっていた。
急いで財布片手にコンビニに駆け込み、サンドイッチと珈琲を購入しオフィスへと戻っていく。