ツンデレ社長の甘い求愛
「んっ……」


一度唇が離れたけれど、すぐにまた塞がれてしまった。

何度も何度も角度を変えながら落とされるキスに、胸の奥がギュッとしめつけられて苦しい。


甘くて蕩けてしまいそうなキスに、涙も止まってしまう。

気づけば私の腕は「もっと」と伝えるように、彼の背中に回されていた。


夢みたいだ。

社長が私を好き、だなんて。


オフスタイルの私を知った上で好きになってくれたなんて――。


次第に深くなっていく口づけ。

お互いの漏れる吐息が鼓膜を刺激していく。


好きって気持ちが込み上げてくる。

社長が好き。……大好き。


彼に唇を奪われながら、何度も心の中で伝えた。


大好きって気持ちを――。
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