ツンデレ社長の甘い求愛
「これまでのことや自分の気持ち、それとじいさんの気持ち……。全部話し終えた後、思わず笑っちまったよ。俺もじいさんも似た者同士すぎて。ずっと悩んでいたのがバカみたいに思えた」
「社長……」
嬉しそうに話す彼の声に私まで嬉しくなる。
本当によかった。社長と会長がお互いの気持ちを伝え合うことができて。
「俺さ、ずっとじいさんのことを誤解していたよ。非情な人だと思っていたけど、本当は違っていた。誰よりも懐の深い人だった。……それに気づかせてくれて、ありがとうな」
首を横に振った。
私はただ真実を伝えただけ。
社長が逃げずに会長の元へ行ったからだよ。
「浅野から聞いていると思うけど、亡くなった両親は俺が幼い頃に離婚している。だから俺は山本と名乗ったんだ。……それと普段のスタイルについてだが、これにも色々と事情があってな」
そう言うと、社長はすべて話してくれた。
「高校生になった頃から急激に身長が伸びていくと、なぜか騒がれるようになってしまい、それは日を追うごとに酷くなっていったんだ」
それは安易に想像できてしまう。
きっと学生時代の社長もカッコよかったと思うから。
「見ず知らずの人に声を掛けられることもあって、それが少し今でもトラウマになっていて。……だから以前、引っ越してきたばかりの頃、声を掛けられてもうまく返すことができなかった」
「社長……」
嬉しそうに話す彼の声に私まで嬉しくなる。
本当によかった。社長と会長がお互いの気持ちを伝え合うことができて。
「俺さ、ずっとじいさんのことを誤解していたよ。非情な人だと思っていたけど、本当は違っていた。誰よりも懐の深い人だった。……それに気づかせてくれて、ありがとうな」
首を横に振った。
私はただ真実を伝えただけ。
社長が逃げずに会長の元へ行ったからだよ。
「浅野から聞いていると思うけど、亡くなった両親は俺が幼い頃に離婚している。だから俺は山本と名乗ったんだ。……それと普段のスタイルについてだが、これにも色々と事情があってな」
そう言うと、社長はすべて話してくれた。
「高校生になった頃から急激に身長が伸びていくと、なぜか騒がれるようになってしまい、それは日を追うごとに酷くなっていったんだ」
それは安易に想像できてしまう。
きっと学生時代の社長もカッコよかったと思うから。
「見ず知らずの人に声を掛けられることもあって、それが少し今でもトラウマになっていて。……だから以前、引っ越してきたばかりの頃、声を掛けられてもうまく返すことができなかった」