ツンデレ社長の甘い求愛
それを経営幹部も出席する社内戦略会議でプレゼンし、そこで経営幹部……もとい社長にOKが貰えればやっと開発に着手できるわけだけど……。
「ばっ、馬場さんどうしようか……! 次はいよいよ俺たちの番だよ」
「ちょっと主任、しっかりしてください!」
小声でコソコソと励ます相手は私の直属の上司である第一企画部主任、松島 渉(まつしま わたる)。
私より一年先輩の二十九歳だ。
けれどこれがまたとことん頼りない先輩で、何度も経験してきたというのにプレゼン前に緊張で手が震えている。
「だっ、だって今日の今井社長……! すこぶる機嫌悪そうじゃないか。あれではもう完璧却下される可能性大だよ」
「なに言っているんですか! 私は絶対通しますよ、この企画」
用意した資料を手に立ち上がると、松島主任は途端に慌て出した。
「え、馬場さん待って! まだ心の準備がっ……!」
「準備もなにも、むしろさっさと始めないと余計に怒られますよ」
小声ながらも声に力が入ってしまう。
「ばっ、馬場さんどうしようか……! 次はいよいよ俺たちの番だよ」
「ちょっと主任、しっかりしてください!」
小声でコソコソと励ます相手は私の直属の上司である第一企画部主任、松島 渉(まつしま わたる)。
私より一年先輩の二十九歳だ。
けれどこれがまたとことん頼りない先輩で、何度も経験してきたというのにプレゼン前に緊張で手が震えている。
「だっ、だって今日の今井社長……! すこぶる機嫌悪そうじゃないか。あれではもう完璧却下される可能性大だよ」
「なに言っているんですか! 私は絶対通しますよ、この企画」
用意した資料を手に立ち上がると、松島主任は途端に慌て出した。
「え、馬場さん待って! まだ心の準備がっ……!」
「準備もなにも、むしろさっさと始めないと余計に怒られますよ」
小声ながらも声に力が入ってしまう。