さくらの空



その日は一日何も進まなかった。

送ったメールのことが気になっていたわけではないが、部屋に転がっている研究雑誌を眺めたり、お気に入りのサイトを巡回しているうちに一日がたってしまった。


4月から本格的に卒業に向けた研究も始まるため、そろそろ研究テーマを提出するよう教授から催促されたばかりである。


同じ研究室の友人はすでに学会でどんどん発表しているからなおさら肩身が狭い。


取り残されている自分に内心相当焦っていたが、今日のところは食欲が勝った。




明日は明日の風が吹く。その言葉を胸に帰路についた。
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