好きになるまで待ってなんていられない
よく解んないけど、私って結果として迷惑ばかり掛けてるみたい。
…それに伴う色んなことは、この際差っ引いて。
荷物、持ってくれた。…近いけど送ってくれた。
晩御飯、用意してくれてた。
骨盤の歪み、治してくれようとしていた。
…お風呂から助け出してくれた。
なのに、私ったら頬っぺた、叩いたりして…。
だいの大人の男をひっぱたいてしまったのよね。前のを入れたら両頬…。
舌も…噛んじゃった。
…凄い、事実だけ見たら短気で暴力女みたい…。
…最低、最悪。
…。
…。何にも…持って来て…無い。帰り…起きられる…か、な。
…。
ふぅ。あぁ、眠ったか。フ。いい顔色だ。
…知ってるよ。あんたはさ、基はいいんだ。
身体、構って無いだけなんだよな。それだけなんだ。仕事に真面目なんだよ。
優先順位…自分は何でも後回しなんだよな。
起こすから大丈夫だ。ぐっすり寝ろ。
「…ごめん、なさ、い」
ん?寝言か…。俺にか?
…。
だったら大丈夫だ。…俺が悪いんだ。
ん…。…眠い。ん…まだ早い…。まだまだ眠れる時間。
…。
手に触れたモノ、抱き寄せた。ん…動かない…。
…。
引き寄せられた。…え、…な、に…え?ぇえっ?!
ちょ、ちょっと。ちょっとー!!
…居る、…なんでこの男。
「んぁ〜。…起きたのか。…寝ろ」
…。
いや、いや、いやー。バタバタした。
「あ゙ー、も゙ー、暴れるな。目が完全に醒めるだろうが…」
…だって。
あ…、嫌。…私、裸?…いつから?
「嫌、…こんな…」
何があったの?
「…あ?…どうした」
「いつから、こんな…」
腕を身体の前で交差した。
「あ?覚えてないのか?風呂出てからずっとだろ?水飲んでる時も裸だっただろ?」
……。
「おい?お〜い。大丈夫か〜。お〜い」
はぁ…固まったか。