桜の季節
でも当の本人は気づいていない。


自主練に行かなくなった私に話しかけてきた。


飯田を避けていた私にとっては久しぶりの会話だった。


「鈴木何で急に自主練来なくなったんだよ。ってか最近俺のこと避けてない?」


「…気のせいだって~。自主練に行かなくなったのはただ起きれなくて…」


「嘘だろ?」


「嘘じゃないよ」


「だったら何で俺の顔見てないの?」


避けるのって難しい。


「そんなことないって」


今度はちゃんと顔を見て言った。


久しぶりに飯田の目を見た気がする。
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