好きって言ったら、どうする?
正直、ずっと疑問だったんだ。
何で あいつと仲が良いのかとか、
何で祭りであんな楽しそうに笑ってたのかとか、
本当は、気になってたんだろうと思う。
…ずっと口に 出さなかっただけで。
「あ、あの…!
要くんを好きとか、そんな風に思ったことないです…っ。」
「………。」
「本当に…違いますから…っ。」
だから
こう言われた時は
本当に……安心した。
自分でも不思議なくらい
ホッとしたのがよく分かって
俺は自分の髪をかきあげながら
はぁ…と息を吐いた。
「…あいつに取られるかと思ったら…すげェ不安だった。」
「っ…。」
「………嫉妬してた、あいつに…。」
そんで
安心したら途端に本音がボロボロ出て
本人の目の前だろうが
格好悪かろうが 関係なく発してた。
(………全部、熱のせいにすればいい。)
こんな格好悪いのも
こんな正直に本音が漏れるのも
全部、熱のせいにしたら───
何だかもう、楽になれる気がした。