好きって言ったら、どうする?
「……柑奈。」
「!」
───すると急に
呼び捨てで名前を呼ばれて、私はドキッとした。
けど、勇さんの真剣な声色に
私はゆっくりと顔を上げ 彼を見上げる。
(………!)
顔を上げて、彼と目が合った瞬間
勇さんが 小さく笑った。
───すごく 優しい笑顔。
それを見たら途端に
私は
自分の胸が
強く大きく───高鳴ったのを感じた。
(------っ、違う!!)
今のはときめいたわけじゃない!
ドキドキなんてしてない!
この気持ちは断じて違う!
不意にそんな顔されたから、つい…!
(…って、私何ムキになってんの…。)
私は
自分の予想外の反応に
少し動揺しながらも、それを振り払う。