好きって言ったら、どうする?
────土曜日、当日。
特別授業で学校があった私は
ホームルームが終わると同時に
カバンを持って、教室を出る。
「ついに来たねー、誕生日。」
「う、うん…
……あぁ、どうしようカナ!なんて言って渡そう?!」
カナと一緒に下駄箱に向かいながら
私はそう、ナヨナヨとカナに相談する。
普通にお誕生日おめでとうございます、って渡せば良いんだろうけど
緊張して…手が震えそう。
いつもありがとうございます、とか言ったほうが良いかな?
これからもよろしくお願いします、とか?
生まれてきてくれてありがとうございます、とかはさすがに言えないし…
これ良かったらどうぞ…はちょっと
お裾分けみたいになっちゃうからダメ…
「わぁぁ…な、なんて言えば良いんだろう…!?」
「もういっそ告るとか。」
「それは絶対無理!!」
カナは冗談でそう言うと
ケラケラ笑いながら
完全にあがっている私の背中を
バシバシと叩く。
……うぅ、どうしよう……
ドキドキが止まらないよ……っ。
(それに……勇さんと会うのは『アレ』以来だし……っ。)
しかもあれから2カ月も経っちゃって
余計に気まずい感じが増しているというか…。
……うぅ、自業自得すぎる…。