好きって言ったら、どうする?
そんな
目の前で固まってる私に向かって
勇さんは
ゆっくりと手を伸ばしてきて---
そしてそのまま
ポンッ、と頭に手を置かれた。
───その仕草に
私はまたも、鼓動を鳴らす。
「っ……。」
「ちゃんと、家帰れよ?
…無理だったら またここに来ればいい。」
勇さんはそう言うと
私の頭を優しく撫でた。
───『またここに来ればいい。』
そう言ってくれた
勇さんの優しい言葉に
私は 目を小さく見開く。
何も事情を話してないのに
まだ出会って1日なのに---
勇さんは、私の居場所を確保すると言ってくれたのだ。
普通はこんな親切…ありえない。
(…優しすぎるよこの人……。)
私は勇さんから顔を逸らし
俯かせながら、小さく頷いた。
それを見て 勇さんは私の頭から手を離す。