好きって言ったら、どうする?
「こっちも終わったで進藤くん。」
「ん、さんきゅ。」
そしてそれから少しして
装飾の片付けも終わり、
だいたいが綺麗になった頃には
少し遅い時間になっていた。
俺は一息つくためにカウンターに座って
テーブルで爆睡してる奴らを
静かにジッと見る。
……いつ起こそう。
「…あ、あのっ。」
「!」
「私…、もう帰りますね。」
そんなことを考えていると
不意に店の出入り口の方から
柑奈の声が聞こえて
俺はそっちに視線を向けた。
柑奈は帰る準備を整えていて
学校の鞄を持って
扉の前に立っている。
俺はその姿を見て ハッとして時計を見た。
(……柑奈と少し話すつもりだったんだけどな……。)
そう思いながら
俺は静かに時計を見てみる。
さすがにこれから話すには
もう遅い時間で
俺は仕方なく息を吐いて
カウンターの席から立ち上がった。
柑奈と話すのは、また次だな…。