好きって言ったら、どうする?






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「勇〜〜、飲み物欲しい〜〜。」

「進藤くん私にも〜!」

「俺にもちょーらいー!」









(─────。)










あれから、1時間後…






頼んでいた飲み物も酒だったのか

完全に出来上がってしまったメンバーに
だらだらと絡まれる。



1番出口に近いのが俺だからか


グラスを渡され
ドリンクバーに行ってこいとせがまれた。








……チッ…これだから酔っ払いは…。










「…仕方ねェな……何飲みてーの?」

「ビール!」

「カクテルぅ〜おまかせ〜!」

「ウーロンサワー!」

「ドリンクバーに酒は無ェんだよ。」










俺の質問に、的外れな答えを言ってきて
俺は呆れて息を吐く。









適当にお茶でも入れてくるか……









そう思って、俺が席から立ち上がると


隣に座っていた金田も
一緒にグラスを持って立ち上がった。










「私も行く。」

「あ?いーよ、座ってな。」

「ええから!手伝います!」









唯一メンバーの中で素面に近い金田が

俺が持ちきれない分のグラスを持って
一緒に部屋を出る。







2人でドリンクバーに向かい


俺らは適当にソフトドリンクを入れていった。







ふざけたらまた行かされそうだと思って
ちゃんと混ぜずにグラスへ注ぐ。









「……柑奈ちゃんに、連絡した?」

「…いや。してない。」

「……あ、会えんくてもええの?
今日逃したらしばらくまたチャンス無くすんやない…?」










俺を心配してるのか

ドリンクを注ぎながら
金田が俺に そう言ってきた。





俺はそれに「…まぁな」と答えながら

同じように グラスに注いでいく。










(……ビビって連絡が出来ないってのが本音だけど。)









俺はそう思いながら、心の中でため息を吐く。








……正直、避けられそうで怖い。





連絡して
『会いたくない』と言われるのも。


だから……連絡できないっていうのが、1番の理由だった。









(………はぁ…。)










情けなくて、何度もため息が出る。







何でこんな弱いんだよ 俺。









───いつから、こんな人間になったんだか。








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