好きって言ったら、どうする?
外はすっかり暗くなっていて
真冬の、日が落ちる速さを実感する。
「うわ、寒いねー。雪降るんじゃないのこれ。」
「降るかもしれないって、今日天気予報で言ってたよ。」
そうなったらホワイトクリスマスだねー、と
白い息を吐きながら
私は要くんにそう言った。
要くんは「確かに」と頷きながら
私に笑顔を向ける。
「北澤は××駅のどこで待ち合わせなんだっけ?」
「えっと、仲通り?ってところ。」
「あぁ、あそこか。
毎年大きなツリーがあるとこだ。」
「そうなの?」
「うん。
あれ、もしかして行ったことない?」
要くんにそう尋ねられ、
私はそれに小さく縦に首を振った。
××駅に降りたことはあるけど、
仲通りには行ったことがない。
でもきっと勇さんが待ち合わせ場所に設定したくらいだから
わかりやすい場所にはあるんだろうけど。
「駅から近い?仲通りって。」
「うーん…まぁ近いけど
今日は人が多いだろうから、見つけにくいかもなぁ…。」
初めて行く人にとっては少し大変かも、と
要くんが少し考えながら言う。
そんなに賑わう場所なんだ…。
(少し時間早めに出て正解だったかも…。)
ちょっと迷っても大丈夫なくらいは
時間の余裕ある…よね?
そんなことを考えながら
話を聞いていると
要くんは決心したように
私に 顔を向けた。