好きって言ったら、どうする?







外はすっかり暗くなっていて

真冬の、日が落ちる速さを実感する。









「うわ、寒いねー。雪降るんじゃないのこれ。」

「降るかもしれないって、今日天気予報で言ってたよ。」










そうなったらホワイトクリスマスだねー、と


白い息を吐きながら
私は要くんにそう言った。






要くんは「確かに」と頷きながら

私に笑顔を向ける。










「北澤は××駅のどこで待ち合わせなんだっけ?」

「えっと、仲通り?ってところ。」

「あぁ、あそこか。
毎年大きなツリーがあるとこだ。」

「そうなの?」

「うん。
あれ、もしかして行ったことない?」










要くんにそう尋ねられ、
私はそれに小さく縦に首を振った。




××駅に降りたことはあるけど、
仲通りには行ったことがない。





でもきっと勇さんが待ち合わせ場所に設定したくらいだから



わかりやすい場所にはあるんだろうけど。










「駅から近い?仲通りって。」

「うーん…まぁ近いけど
今日は人が多いだろうから、見つけにくいかもなぁ…。」










初めて行く人にとっては少し大変かも、と

要くんが少し考えながら言う。






そんなに賑わう場所なんだ…。










(少し時間早めに出て正解だったかも…。)










ちょっと迷っても大丈夫なくらいは
時間の余裕ある…よね?








そんなことを考えながら
話を聞いていると




要くんは決心したように
私に 顔を向けた。








< 270 / 428 >

この作品をシェア

pagetop