好きって言ったら、どうする?
「よし、途中まで送ってあげる。」
「…え?」
「おばあちゃん家もそっちに近いし。
ついでに連れてってあげるよ。」
そしたら結果オーライじゃない?
そう言って
優しい笑みを向けてくる要くん。
私はその提案に
思わず目を輝かせた。
「い、いいの…!?」
「うん、もちろん。」
「ありがとう要くん!」
優しい要くんのお言葉に甘えて
私は彼に笑顔を向ける。
迷うことなく、少し早めに着ける…!
(花火大会の時は、少し待たせちゃったから……今回は、私が先に。)
そう思いながら
私が嬉しさに笑顔を浮かべたままでいると
隣で要くんが 小さく笑った。
「……いいなぁ。」
「え?」
そして小さく何かを呟く。
私はそれがうまく聞き取れなくて
思わず顔を上げて 聞き返した。
「要くん、今何か言った??」
「…ううん、何も?」
(────?)
私は要くんの言葉に「そっか」と返して
再び 前を向く。
…聞き間違いだったのかな?
私はそう思い直して
要くんと一緒に
ちょうどホームに到着した電車の中へ、そのまま乗り込んだ。