好きって言ったら、どうする?
*Section10.5
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「……なぁ、勇。」
「…はい。」
「…お前、ちゃんと食ってんのか。」
…店の準備中
少し余った休憩時間に
ふと店長からそう聞かれて、俺は黙った。
それを肯定と見た店長が
小さく息を吐きながら
俺に忠告する。
「……ここ最近で
自分がやつれてんの 分かってるか?」
「………。」
「やめてた煙草も再開して…
その調子じゃ、いつかぶっ倒れるぞ。」
そう言って
俺を心配そうに見ながら
厨房から顔を出す店長。
俺はそれを黙って聞きながら
テーブルにある調味料を
綺麗に並べる。
───『あれ』から、3ヶ月が経っていた。
店長に言われたことは
自分でも、自覚しているし
最近痩せたことも、分かってる。
1年近くやめていた煙草も
今ではすっかり、逆戻りだ。
───全ては、『あの日』から一変した。
初めの1ヶ月は
何をしてもやる気が起こらず、
バイトがない日は家にこもって寝ていた。
最近になって
やっと以前に近い活動力が出てきたが
それでも、気分はいつも…最悪だった。
───まるで、世界が違って見える。