好きって言ったら、どうする?





私はそう思いながら
彼からのメールを開いてみる。




すると─────









『おはよう!朝早くにごめんね。
急だけど、明日のクリスマスイブ
良ければ一緒に過ごせませんか?』









(──────!)








彼からのメールを読んで
私はそれに、目を丸くする。





……明日の、誘いだ。






彼からの気持ちを考慮すれば
このメールを送ってくるのは

何となく納得がいくもの。






……でも私は







"明日"という条件に
戸惑ってしまったのである。








……彼の約束に、応えるわけでもないのに



要くんの誘いに
迷わず了承の意を示せないなんて───






私は本当に、ダメな人間だ。









(………でも…)









振り切るためには、私が行動しなきゃ。





辛くても……私の選択肢は
1つに決まってるんだから───。









私はそう思って
要くんのメールに返信を打って


そのまま、携帯をポケットへ戻した。







そしてまた実家へ向かって歩き出し

静かに目を閉じる。









────これが、正解。






これが私にとっても彼にとっても
1番の答えであると



私はそう自分に言い聞かせて


深く……息を吸った。








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