好きって言ったら、どうする?








「大人2枚、お願いします。」

「かしこまりました。
合計で5800円になります。」









要くんに連れて来られるまま到着したのは
以前勇さんと来たのとは別の、遊園地。





ナイトパスポートだから
お昼から行くよりも安くで入れるみたい。









「これでお願いします。」

「えっ---要くん、私自分で払うよ!」

「良いよ。俺に払わせて。」









そんな時、私が自分の分を払おうと
財布を出すと

要くんが2人分を一括で払ってしまった。




私がそれに申し訳なく思っていると

要くんは笑顔で そう答える。







紳士なところも、相変わらずらしい。









「ありがとう、要くん…。」

「どういたしまして。
…よし、じゃあ行こ?」









そう言って、彼は私の手を握りなおして
園内へと入っていく。









(………!)








連れられ中に入ってみると





そこには

たくさんの綺麗なイルミネーションが
園内に広く装飾されていて───





私は思わず立ち止まり 目を丸くした。









…すごい、綺麗……!










「どう?気に入ってくれた?」

「うん……!すごく綺麗……!」

「良かった。
ここ、イルミネーションが綺麗なことで評判らしいんだ。」









ここに連れてきて正解だったな、と


要くんは私の感動している顔を見て
嬉しそうに笑う。





イルミネーションに見入っている私の手を
優しく引いて



彼は私を 園内のもっと中へと連れて行った。









「何か乗る?
色々アトラクションあるし。」

「そうだね、何か乗ろっか。」









そう言って


私は明るく光る園内を見渡して
辺りのアトラクションを見る。





ゴンドラ、ジェットコースター、コーヒーカップ…











(────っ、あ──。)











そうして見渡す中に






私はある1つのものが目につい…

それを見つけると、思わず静かに 息を飲んだ。









……あれ…は…








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