好きって言ったら、どうする?
───そして
私たちは食事を終えてから
少し話をして
それから会計を済ませた。
その時も、自分で払おうとした私を
要くんは引き止めて…
「北澤、良いよ。俺が払うから。」
「え、でも…っ。」
「いいから。」
───と、まぁ
こんな感じで先程と同じように
彼が払ってくれた。
私は要くんに頭を下げて
「ありがとう。」とお礼を言う。
要くんは変わらず優しい笑顔で
「どういたしまして。」と返してきた。
「…もう少し、上から見てようか。」
「あ……。」
そしてレストランを出ると
すぐそこに広がる丘の上からの
外の夜景を見て
要くんが私にそう言う。
私はそれに小さく頷いて
彼の隣に立って、その景色を眺める。
(………本当に、綺麗。)
───今まで
こんな風に男の人と
イルミネーションを見に行ったことなんて無かった。
昔から恋愛には奥手で
告白なんかもしたことが無かったし、
告白されることもあまりなくて。
男子とそんなに話したりしなかったからっていうのが
きっと1番大きいんだろうけど…。
(……だから)
今こうして要くんと2人で
こんな綺麗なイルミネーションを見ていることが
自分でも不思議だった。