好きって言ったら、どうする?
そんな彼との日常に
淡い期待を抱きながら
私はその時から浮かれていて
だからあの日───痛いほど思い知った。
『………勇、さん……っ?』
浮かれていた私の足元が
まるで崖のように
脆く儚く崩れ落ちて行って
そのまま底まで───落とされて。
もし行っていたら、私は
彼に何を告げられていたんだろうと
何度考えても恐ろしくて
本人から聞かされるのが怖くて
1人で、逃げ回った。
……でも、それが余計に
彼を忘れさせてくれなくて。
『まだお前に言えてないことも
謝れてないことも…まだあんだよ。』
───彼もまた、それに縛られていた。
だから私達は…
今日で、それを終わらせなきゃいけない。
(………今日で本当に)
私は彼に───振られるんだ。