好きって言ったら、どうする?
"愛理さんと付き合ってるんだ"と
"お前の気持ちは受け取れない"と
ちゃんと……告げてもらうんだ。
……それで本当に、終わるはずなの。
『子供好きの俺にはちょうどいいな。』
────そう言った貴方の微笑みも
『お前らが2人でいるとこ……
何か、見てらんなかったんだよ。』
───そう言った貴方の怒った顔も
きっと、今度こそ
思い出にできると思うの。
「───次は××駅〜、次は××駅───」
そう告げるアナウンスに
私は椅子から立ち上がって
窓の外の景色を見る。
……1年前と変わらない
あのクリスマスのあの日と、同じ。
(………っ…。)
その景色を見るだけで
私の手はわずかに震えて
これから本当に終わってしまう恐怖に
胸が押しつぶされそうになった。
そして間もなく電車の扉が開いて
私は1年ぶりのそのホームへと
降り立つ───。